インターネットで西成がおもしろくなってきた!

インターネットシンポジウム in 西成公民館 2007/1/21

インターネットが私たちの身のまわりに浸透し、ネットが無ければ私たちの生活が成り立たないほどになってきています。そのインターネットの状況も変わりつつある中、西成地域振興会に新たな「ICT(インターネットコミュニケーションテクノロジー、インターネットをコミュニケーションの道具として使っていこう)」という部会を設立しました。今日は西成連区にインターネットは必要なのか、また地域が活性化するためにはどんな接点が必要なのか、ということを話し合うシンポジウムです。
西成地域振興会会長 纐纈幹康

西成地域振興会IT部会はこれまで、ITを使った街づくりを提唱し、ITに限らず様々な活動をしてきました。が、当初の役目を終えたということで、発展的に「西成地域振興会 ICT部会」が新たに発足しました。
ICTとは「Information and Communication Technology」の頭文字をとったものです。 ITを使ったコミュニティーの形成とそのコミュニケーションズでありたい、と言うところからの命名です。活動はメーリングリストでの情報交換を中心に、必要に応じて例会を開催します。
今回のシンポジウムでは、西成連区からネットを使って情報発信している方、ネット業界のプロフェッショナル、地元一宮のネット状況についての識者、それぞれお2方をお招きして語っていただきました。





村雲忠信
一宮出身、インキュベーターオフィスに有限会社ビアデット・ブルをかまえる。
http://www.b-bull.com/

人間同士のぬくもりがネットを通じて伝わること

 ここ10年ほどでインターネットが浸透し、昨年末の時点で日本人口の5人のうち3人インターネットを利用し、世帯数では全体の86パーセントがネットを使っていて、どこの家族でも誰か一人はネットを利用されていることになります。
 さらに1、2年の傾向として、仲間を集めて知り合いになった人たちだけのソシャルネットワークサービス(SNS)に参加する人が急増し、双方向に個人が参加する形に変わってゆくと思います。また、いままでのホームページに代わり、テキストベースで使えて写真も載せられるブログが主流になりました。
 その反面、元は1対1のはずだったメールが、不特定多数から来るスパム、迷惑メールにも使われしまう。また各家庭にネットが浸透した反面、ネットですべてが繋がっている状態になり、パソコンの中にある情報が漏れやすくなっています。ネットにはそういう怖さもあるわけですが、一方では経済的に社会が豊かになるとも言われています。
 インターネットというのは自由な世界ですので、いったんネットの中に入ったら、自分の身は自分で守るというくらいの覚悟が大事です。
 西成から情報発信するということは大変有意義で、ネットという道具を楽しみながらいかに利用するか、というのがこれからの肝心な点です。ネットによる地域振興は、そこに住んでいらっしゃる方が、客観的に自分たちの地域の価値を伝えることのできるコミュニティを作ることですね。
 グーグルのように世界中のものを知るということも大事ですが、地域にしか無いもの、つまり地域の一人一人の頭の中にある情報、これを蓄積して必要な人とやりとりができることが大切です。コミュニケーションの中で一番大事なことは、人間同士のぬくもりがネットを通じて伝わることではないでしょうか。


HPはジェネレーションギャップを解消する役割も

 わたしたちの仕事は広報紙を作ること、ケーブルテレビの5分番組を作ること、ホームページの管理、市民FAX、メールなどの管理、市民からいただくご意見の管理、回答、市政アンケート・市民意見提出制度の担当、報道機関への情報の提供などです。また、地域の情報を新聞社などに発信したいときに、広報公聴グループへご相談いただければ、報道機関への橋わたしをさせていただいてます。
 一宮市のホームページへのアクセス数は昨年1年で7万件でした。どんな媒体を使って市の情報を得るかというアンケートでは、年代ではっきり分かれ、40代から下は半分以上がホームページから知るという状況でした。そういう世代が多くなるにつれ、ホームページの利用が多くなるだろうと思われ、広報紙とホームページの2本立てで取り組んでいきます。
 広報紙の一番最後のページに、公募で選ばれた市民編集委員のみなさんに作っていただいてる「わたしたちのページ」があります。広報紙には行政にかかわることしか載せられないという制約があるのですが、このページに載せるテーマはなんでも良いということで。、今の一宮のことが分かることを載せていただきたい、ということをお願いしています。西成地域振興会の活動も特筆すべき活動だと思いますので、取り上げていただいてもいいかなと思っています。
 わたしたちは、一宮が繊維で繁栄していた時代から衰退していくのを経験し、古いことも今のことも分かっている世代です。昔の一宮を知らないという若い人も増え、ホームページはそういったジェネレーションギャップを解消できる役割もあると思います。




伊藤祐幸
一宮市役所企画部秘書広報課広報公聴グループ主査
http://www.city.ichinomiya.aichi.jp/




塚本久美
株式会社アイ・シー・シー営業部営業企画課課長補佐
http://www.icc-media.co.jp/

地域に密着したインターネットサービス

 「ホームページを見る、メールをやりとりすることがやっとで、ホームページを作るなんてとても出来ない」というご意見お客様からよくお聞きします。そこで「イージーマイウェブ」というホームページを簡単に作ることが出来るシステムを始めました。
 これは、実際にはブログと呼ばれるインターネット上の日記を、ホームページにも使うようになっているものです。ブログのサービスは他のプロバイダさんでもやっているんですが、エリアが全国的で、地域に密着したものはありません。住んでいる場所が違うと、情報や記憶に共有性がないので実際には使えなかったり、コメントが出来なかったりします。
 そこで安心して使っていただくため、ここにページを作っている人たちは一宮市の人たちだけという制限を設けました。このサービスが始まって1年ぐらいですが、アクセス数は1日に1500人から2000人、多いときは3000人近くなります。
 作り方は名前と秘密の質問を登録するだけです。ページデザインはテンプレートがありますので、一つ一つ作っていく必要はありません。個人と商店さんとのページが分かれていて、地元の商店さんが広く発信できるようにもなっていますし、ブログの中で商品にまつわるいろいろな情報も発信できます。
 この「イージーマイウェブ」から発展した「イージーポケット」という計画もあります。消防署や警察と連携をして災害情報、不審者情報などを各部署から発信してもらい、みなさんの携帯やパソコンにメールとして送るシステムになる予定です。  わたしどもICCは、インターネットサービスで地域の安全と情報発信に貢献しています。


ITをきっかけに誰かの役に立つことを

 草刈りサービスの「草刈りたくちゃん」を始めたきっかけは祖父の死でした。祖父は93歳まで現役のお百姓でした。畑のお守りをしていましたが、晩年に畑が出来なくなったときに、周りの方にご迷惑をかけてしまうということで、ぼくがうちにあったトラクターで畑を耕しました。
 そこで困っている方の代わりに草を刈ります、ということを始めたことをホームページを出してみました。ちょうど地域振興会のIT部会でホームページの作り方を習ったときでした。
 すると遠くの町の方から、一宮にある土地の管理をしてくれ、という依頼が来るようになり、いまは不動産会社や土地管理会社からの依頼が多く来ています。それも最初は、誰かの役に立てないか、ということがきっかけでした。
 浅野水法にある「芝馬まつり」というまつりもぼくが管理しています。このきっかけは地域振興会に入って、ホームページのために取材に行ったことからです。町内でぼくが取材をしないといけないような流れになってしまいまして、それはいまも続いています。
 また水法町内で「水法アクティブクラブ」というグループが発足しました。始まったばかりですが、世代を超えて近所で仲良くしようという目的の会です。子供会と年配の方もいっしょに広場の清掃と草取り、浅野の竹やぶから切ってきた竹を使った流しそうめん、秋には裏の畑で芋掘り大会をし、デイサービスさんといっしょに老人の皆さんと餅つきもやりました。
 このように地域の情報を発信していきたいと思っています。




岸卓也
一宮市浅野水法で「水芳園」を営む。
http://www.suihoen.com/kusakari/







辻美早子
一宮市立瀬部小学校教諭
http://www.school.city.
ichinomiya.aichi.jp/sebe-e/


コメントが子供たちの喜び

 平成17年度に、第3回全日本小学校ホームページ大賞の愛知県代表に選ばれ、全国からの応援クリックが一番多い小学校のホームページに与えられる応援団賞をいただきました。
 平成18年度には、同大賞の経済産業大臣賞をいただきました。この賞は瀬部小学校から申し込んだのではなく、100人ぐらいのボランティアの方々が全国の小学校のホームページを見たうえで選ばれるものです。
 瀬部小のホームページの一番の良いところは、子供たちが作成に参加していることだと思います。瀬部小にはホームページを作成管理しているパソコン委員会がありまして、5年6年の児童10名で活動しています。その子たちは、なにかいいことがあったときに記事として書きとめています。また全校の児童に「いいところ見つけカード」を渡して記事を集めてもらっています。
 活動は給食後の昼放下にパソコン室に集まり、内容は給食についての感想を毎日書くこと、給食の写真を撮ること、瀬部小のニュースを取材してまとめることです。
 北海道、東京、新潟、神奈川、広島など全国の小学校とも交流していまして、その各小学校にあるパソコン委員会からホームページにメールやコメントが来ます。また保護者、児童、卒業生、他校もふくめた教師、外部の方々、市内の先生からもコメントが来ます。それらを集約して瀬部っ子日記のコーナー、委員会日記、掲示板ニュースを作っています。そういったコメントに返事をするのも楽しい活動の一つです。また茨城の方が瀬部小のキャラクターをボランティアで作ってくださりました。瀬部スターという名前です。
 瀬部っ子日記はブログです。原則的に小学校のブログは外部からアクセスできないようになっています。教育委員会にお願いして外部の人も見られるようになっています。このブログではコメント、トラックバックは事前承認が出来るようになっているので、事前に読んで公開してよいものだけを選んでいます。変なコメントが公開されてしまうことはありません。一宮市のホームページから、ケーブルテレビのビデオ集のところに瀬部小のパソコン会の動画ファイルがあるのでご覧いただけます。
 「日本の学校」の中にある瀬部小の名前をクリックすると、回数がカウントされて、どの学校に関心を持って見られているかが計測されます。ぜひ瀬部小をクリックしてください。瀬部っ子日記は毎日更新していますので、見ていただいたらぜひコメントを書いてください。コメントが来ると子供たちがとても喜びます。
 瀬部小は今年創立100周年を迎えますが、100年の歴史を詳しく載せていきたいと思っています。


検索エンジンで勝者になれ

インターネットは
1 まず勝負が早い。
2 投下資本が少ない。
 ということは再挑戦が可能です。これが他のビジネスとの大きな違いです。また逆にトップであっても安穏とできない。この緊張感がウェブ社会の最たるものです。
ネットで一番重要なことは
1 オリジナル性です。誰でも出来ることににオリジナル性を付加する。「草刈りたくちゃん」のサービスはまさにオリジナルです。
2 地域限定、地域密着である。
3 価格、性能がぬきんでている。
4 大量より少量。
5 価格比較が出来るようで出来ない。
6 信頼性が高い。手間をかけないという合理性で、ふつうトラックバックは垂れ流しです。ですが瀬部小はメールやトラックバックを全部読むことで信頼性を高くしている。
7 双方向通信。
8 デザインよりも内容。中身が重要。
 検索エンジンで山内一豊といれたら一宮観光協会が出てくること、大根と入れたら西成と出ること、これがネット検索の威力です。こうなればネットの勝者になれる。ただしあっという間に地位は脅かされれます、私はこれを自分への戒めとしております。みなさんもどうぞ頑張ってください。




若尾和正
株式会社ベガシステムズ代表取締役
http://www.vegasystems.com/